今年出るゲームをまとめてみた。去年もやって半分は出なかったのでなるべく出そうなものを選んだ。
この十年のベストゲームもちょくちょく書いてます。
本質的な意味で、ミッキーマウスはアクションそのものだった。父ウォルトの呪われた世界を舞台に、水彩のペンを武器にして、しあわせだったうさぎのオズワルドに戦いを挑む。この新しい冒険の仕掛け人は、Ultima Underworld、System Shock、Deus Exのウォーレン・スペクターである。Epic Mickeyは長く記憶されるタイトルになるだろう。
FPS+RTSの形を定義した大御所MODの続編は、2006年から開発を始め、エンジンの切り替えなど紆余曲折を経ながら、ようやく最終的な形が見えてきたところだ。ユーザによるMAPの開発も既に始まっている。FPSの領域は益々広がるだろう。
基本的に全ての西部劇ゲームは(意欲的ではあったが)失敗作だった。RockstarのRed Dead Revolverさえその例には漏れなかった。今作では、Rockstarは一切の欲を捨て、西部劇版GTAを作ることに全力を注いでいるように見える。この方向性はおそらく正しい。
Sprinter Cellの長く待たれた続編は、ようやくソーシャルステルスの長い悪夢から覚めたようだ。壮大な実験的コンセプトは消えさったが、ようやく形になったこのタイトルには、今そこにある新しいアイディアに依然と満ちている。
Quake Warsで不運な苦渋を舐めたSplash Damageの最新作は、彼らのキャリアの中でも最も野心的なタイトルとなっている。液状的なゲームモード、ダイナミックミッション、独自のフリーランシステムに成長要素まで取り入れたこのゲームに、足りないのはマーケティングくらいのものかもしれない。
ワイヤーで飛んだり跳ねたり好き勝手やるよ!観光もするよ!
去年書きました。Alan Wakeはずいぶんアクション寄りになりましたね。
MAGの256人対戦はNovalogicもびっくりの快挙だが、人が集まるかどうかは別の問題だ。Metro 2033はストーリードリブンなS.T.A.L.K.E.R.という事で一つウクライナのお家芸(!)てことで頑張ってほしい。Medal of Honorは、何というか、戦場がリアルですねー。
隆盛を極めるインディーゲームであるが、そのブレイクスルーは間違いなくPixelの洞窟物語(Cave Story)だった。商業化は全力で支持する。またガリウス大好き人間としてはLa Mulanaの成功も祈っておきたい。あとはVVVVVVがかわいいし面白そうですかね。
本当に出るかどうかもわからないし、ウォーレン・スペクターは関わっておらず、作っているチームは実績がない。Invisible Warが何故ダメだったのか、何があれを台無しにしたのか、ゲーマーたちは忘れていない。それでもこの続編は最大級の期待に値する。Deus Exはそういうゲームだった。
外伝の形を取ってはいるが、Obsidianでこのタイトルに関わっているのはFallout 2の製作者たちだ。そういう意味では、New VegasはFalloutシリーズの真の続編である。Dragon Age的な導入部や乗り物の登場などが早速噂されているが、ひとまず静かに見守るとしよう。
Obsidianのもう一つのタイトルは、現代を舞台にスパイを主役にした変わり種のRPGである。トレイラーの画面一杯飛び回る銃弾からは想像できないほど、「役割を演じる」という要素に充実なこのタイトルは、延期に延期を重ねているものの、続編ばかり作らされてきたObsidianの最初の代表作になるかもしれない。
NetDevilの「子供向け」MMOは、従来のMMORPGのエッセンスに、レゴスターウォーズなどでおなじみのアクション性、何よりレゴによる工作そのものが融合されたしろものである。ざっくり言ってしまえば、LEGO Universeはレゴ版Second Life(ただしゲームになってる)だ。子供だけのものにしておいて良いわけがない。
その強力な物語と世界の豊かなディテールに比べ、The Witcherのゲームデザインはなんというかまあ普通だった。今作はオリジナルエンジンによりグラフィックの表現力が大幅に増し、ダイアローグや戦闘にも手が入れられるようだ。開発元のCD Projektには暗い話題もあったが、GOG.comの親元でもあるので頑張っていただきたい。
鳥猫だね。ご存知だね。
去年書きました。Diablo 3は今年でるかどうかもわかんなくなりましたね。
前者はPenumbraでホラーアドベンチャー一人称視点を併せ(語弊はあるが)Cryostasisに続く道を作ったFrictional Gamesの新作。後者はサブタイトルから明らかなようにGothicシリーズの新作である。後者はバグさえなければ言う事ない。
Blizzconで明らかになったのはBattle.netの革新だった。マッチメイクやラダーの改良は基本として、間タイトルIM や統計など今どきの機能に、ユーザーMODの販売など一歩先を取り入れた元祖オンラインゲームプラットフォームは、コンソールをはじめとする多くの類似サービスにとっての新たなマイルストーンとなるだろう。TPSに縦シューと何でもこいのエディタも面白い。あとはカプコンが潰れて、もうちょっとマシな輸入元に入れ替わる事を願うのみだ。
R.U.S.E.は明らかに極めて野心的なタイトルである。兵棋演習的なインターフェースとカードの形をした特殊能力からわかるように、明らかに昨今のウォーゲームを手本にしているこのタイトルは、数あるRTSの中でもはじめて情報戦に主眼を置いたゲームである事を明言している。うまくいけば、何とも似ていない優れた戦略ゲームをゲーマーたちは手にするかもしれない。
「ゲーマーたちにはもっとターンベースのストラテジーが必要だ」という素晴らしいテーゼと共に開発が続いているStardockの最新作は、かつての名作Master of Magicの影響を濃厚に残しながらも、モダンなディテールとアイデアに満ちている。Brad Wardellの存在感は更に増していくだろう。
世の中には潜水艦シミュレータは――こういう人たちがプレイしている――90年代にはほぼ毎年のように作られていたが、00年代にはめっきり少なくなり、Ubisoft RomaniaのSilent Hunterだけが残った形となった。ジャンルの命運を背負った新作は、再びUボートを主役に置き、カジュアルとコアを両方取りに行く欲張りなタイトルとなっている。
Uplink、Darwinia、DEFCONと、パッと見のインパクトで誰にも負けないストラテジーを作ってきたIntroversionの最新作は、実際どういうゲームなのかほとんどわかっていない。それでも上の「都市生成」デモを一目すれば、このタイトルが2010年の隠れた期待作である事は十分理解されるだろう。マリオを動かすだけで楽しいんだからこれなんか遥かに楽しいはずだ。
Supreme Commander 2はとりあえずロボットがデカいので非常によろしい。Disciples 3はHoMMの先行きがますます怪しくなっている中で一つの福音になるだろう。
多くのゲーマーに見守られながら2010年初ベータ入りした極小MMOのLoveは、たった一人という開発規模もさる事ながら、建築とコラボレーションとボイスチャットを主軸に置いたゲームプレイと、独特なプロシージャル生成の実装、後期印象派のようなアートワークによって、実にユニークなタイトルに仕上がっている。ベータテストの参加は月3ユーロで可能だ。
LittleBigPlanetの「Play, Create, Share」というコンセプトを共有するModNation Racersは、早い話がLBPのレースゲーム版であり、もっとざっくり言えばコンソール版のTrackManiaである。とりあえずまったりマリオカートのコースでも遊んでいきたい。
国内外で2500万本を売り上げたWii Fitの最新作は、シリーズでは初めてゾンビをフルにフィーチャーしたタイトルであり、プレイヤーは血まみれとなったトレーニングルームでゾンビを八つ裂きにするべく数々の筋トレを積み、荒廃した世界でスキージャンプやカンフーでゾンビ相手に終わらないサバイバルを挑む事となる。この新作ではバランスWiiボードは乗るものではなくチェーンソー代わりに振り回すものになるだろう。任天堂の快進撃は留まるところを知らず、カジュアル層はみるみる健康になり、ゲーマーたちは自分のWiiをいとこにあげてしまった事を真剣に後悔するだろう。