アマガミSS 第三話 レビュー


第2話「セッキン」 目次

いやあ我々非常にこう、いろんな所でやらしてもらってるんですけれども、最近ほんま増えたなー思うのが、何やスマートフォン?あれをこうくいっくいって、いじってるお客さんほんま多いですね。

漫才風に始めてもノリませんよ。

森島はるか編 第三章「ヤキモチ」


橘にとって恋愛は全ての活力源であり、勉強や運動がはかどるだけでなく世界もこんなに輝いている。

恋愛体質ですね。

やっぱこいつはずっと恋愛がしたかったんですよ。無理なダイエットしてた人が、目標体重になったとたん冷蔵庫の中全部食うようなのを我々は今見ています。

ここだけ見て、なんかこいつ気持ち悪いなーと思う視聴者もいるかと思いますが、なんかではなく橘は気持ち悪いですし、この回はずっと気持ち悪いままです。

ここまで天狗になってると、この先何か大きな挫折や衝突が待っているのではないかと思うものですが、最後まで幸せであり続けます。あらかじめ言っておきます。


オープニング

キングとジャックに囲まれるという事は、やっぱりリオちゃんはクイーンなんですよね。ハートのQなのかスペードのQなのか。

これは別作品のOPですね。


高橋先生に授業での熱心さを指摘され、さっそくノロケる橘。薫や恵子にも自慢気に恋愛の効用を語る。
そんな橘の袖を引っ張り、その場から立ち去らせるはるか。いつにもなく少し機嫌が悪そうだ。

シャブでも打ったかのような勢いでノートをとっていたので、一声かけます。で、「恋愛がらみかしら?」と一発で当てる。橘は「わかっちゃいますか?」と得意気です。

普通「彼女でもできたの?」みたいな言い方になるところを、ずっと注意深い聞き方になってますよね。一発で当てたのもそうなんですが、よく生徒たちの事を見てるなと思いますね。

「伊達に教師やってないわよ」って返すのがいいですね。オーラ出てた? 俺オーラ出してた? 的な橘に対して、あくまでわしの経験や言うてるわけですから。

しかも橘くんには通じない言い方でね。大人ですね。

と、そこで棚町と田中が現われて上の図です。田中は担任の頭に完全に隠れています。

教室ではあんだけ目立たせといてこういう所では完全に隠す。この存在感の加減っぷりがすばらしいですよね。

棚町はビニール袋を手にしてて、購買帰りの様ですが、時間的にはついさっき梅原と屋上にいて、橘を眺めながらジュース飲んでたんですよね。それがここでは田中とこれから昼を食べる風になってて、ちょっと不思議な動線になってます。

ジュース飲み終わって解散して降りてきたところを恵子ちゃんに会ったんですよ。で、今から食うとこっちゅうから、一人で食わせんの可哀想いうんでお茶か何か買ってきたとこなんです。わかる人はこのビニール袋で薫ちゃんの人柄がわかるわけですね。


「橘くんに春が来た」と担任から聞いて、おいおーいとばかりに橘にからむ棚町です。こういうのがするっとできるんですね。

恵子ちゃんの顔なにこれ? すばらしい!


しかも動きません。

いいですね。ずっと眺めていたいGIFですね。なんて味わい深い顔なんでしょう。

DVDでは直ってます。


直ってる! え、ここ直すの?

棚町曰く、田中にも春が来ているという話なので、春づいた少女の顔としてはあんまりだと思われたのかもしれません。

そうなんですか。春が来てもお昼は薫ちゃんと食うわけやね。とまれ、恵子ちゃんはスタッフに愛されてますね。

さて、担任に続き棚町や田中にもノロケ出す橘、恋愛は「人を成長させる大事な要素」「必要不可欠」とまで言い切ります。

成長の果てに犬になりきってワンワン鳴くことになるんですが、それはおいおい見ていきましょう。

「薫もがんばれよ!」と投げる橘に「あ、あんたに言われたくないわよ!」と返す棚町。こういうくすぐりがちょくちょく入りますね。

この二人が付き合う話もあるんよなあ、と我々一瞬リマインドするわけですよね。そこにすかさずはるかちゃんを画面に出す。タイミングの作り方ですね。


柱の物陰からぬっと出てきた森島。面白くない顔で橘を連れ去ります。何故よと戸惑う橘に「制服の袖を掴んでみたくなった」とムチャクチャを言う。

ほぼ美也ちゃんと同じ表情するようになりましたね。驚く事でもありませんが、橘くんよりはるかちゃんの方がずっと変化してきています。


一階まで降りてきたところで、ようやく離してもらえます。そこでタイトル。思わせぶりなフレーミングですね。

もう、見たまんまのショットですよね。言わんとしてる事は明らかだと思うんですが、しかし案外すぐ一緒になる。

この章のタイトルが「ヤキモチ」で、まあ今妬いてるわけなんですが、このヤキモチもこの後20秒くらいで終わっちゃうんですよね。あとはこの話終わるまで妬きません。

妬かんね。はるかちゃんの「ヤキモチ」は、話始まって5分くらいにはもう解決してる。じゃああとは何の話なのか。企みがありますね。


やきもち虫の治まらないはるかに内心喜びつつ、うまいこと愛情をアピって彼女をなだめる橘。
機嫌を直したはるかに再び眉毛へのキスをねだるが、はるかはあっさり断わった上で驚きの提案をする。

せ、先輩……? どこに行くつもりなんですか?


「忘れちゃった!」

むっはあ!

まあ、これは聞くだけ聞くほうが悪いですね。

「高橋先生や他の女の子たちと、あんなに楽しそうにしちゃってさ」って、何気に担任の先生も対象なんがええね。際限ないですね。

この言葉に「これはもしかして、ヤキモチ!」と嬉しそうな橘。かつての高嶺の花から、ここまでの反応を引き出せました。

今までで一番かわいらしいと思った人も多いんちゃうかな? こんなぷりぷりとした拗ね方をされたら、大概の男はニヤついてまうよね。

怒ってるんじゃなくて拗ねてるんですよね。なんであまり危機感もないというか、むしろその人間くささに橘は安心する。だいたい女房妬くほどモテもせずなんですが。

男が安心する程度の嫉妬に価値はないんで、すぐ終わってくれてよかったんですが、橘に比べてね、はるかちゃんにはこういう事させる不安があるという事は、忘れないでおきたいですね。

森島のヤキモチに対する橘のフォローの言葉はこちら。


「先輩と仲良くなれて、幸せです」「え?」
「そんな話をしてたんです」「へ、へえ……。そうなんだ……(かあっ)」

イージーやなあ……。

こんな粗品のような言葉でも森島にはどストライクです。頬を染めながら手をすりすりと蠅のように。

前回の告白のシーンなんかも特にそうですが、とにかく手が表情豊かなアニメですよね。いつもってわけじゃないですがここぞという時はじつに良く動く。

シーズンの中でも、とくに森島、棚町、中多の前半三パートは、二人がどうやって手をつなぐかという話でもありますからね。

手と指というのは一番エロスが宿る部分ですから。恋愛の話をするなら手がよく動かないと嘘だと思います。

ところでこのカット、橘の髪型がちょっと変ですね。

ちょっとかりあげ君みたいよね。この表情といいここだけ植田まさしみたいですよね。


(もう一度……もう一度眉毛にキスしてほしい!)

この回ではハッキリと性欲ドリブンな橘です。

全編通してエッチなハプニングに事欠かない橘くんですが、それをもっかいやらしてくれって要求するのは、この回だけです。

いつもセックスの眼鏡越しで物事を見ている柳田先生ですが、この回は何かが違いますか。

セックスの問題ってのは、常に関係性の問題なんですよ。この先、次から次とキャッチーな事が起きますが、ブラフに惑わされず、二人の間柄がどう変化してるか見失わないようにしましょう。

真面目に逃げましたね。


「お願いします!」

「一度だけでいいんで!」

男ってどうしてこう、先っちょだけと言えば相手も呑んでくれるだろう的な発想をしがちなんですかね。


この表情です。

動揺と羞恥心とドキドキが混じりあって、もし断わられたとしても、この顔が拝めただけで勝ちですよね。

実際、橘の顔をじっと凝視して、要求を断わります。六つ上のカット。

いやらしい事を考えている眉毛に、キスはせえへんと。こないだの時とは、どのような違いがあったのでしょうか。

必死で八の字になってる君の困り眉毛 いやらしい事を考えている眉毛ね

何が違うんだよ!

唇の動きを読み取ってしゃべっている事がわかる人がいるように、我々にはわからない眉毛の機微で人の気持ちを察せるのかもしれません。

あれは訓練の末でしょ? えっ、そういう才能?

性欲を悟られた橘、両手で眉毛を隠す珍シーンが続きますが時すでに遅し。しかし森島は何かを考えている風です。

眉毛にキスはしたくないはるかちゃん、橘くんに出した代案はこちらです。


「そうだ。今回は橘くんから私にキスして」

みんな。まだまだ、まだまだ見るのを止めるのは早いよ。

させたら一緒ですよね。

一緒じゃないです。さっきも言いましたがこれは関係性の話なんですよ。自分からするか相手からされるかは少なくともはるかちゃんにとっては全然違います。

キスをきっかけに、橘に自分から行動させるという事ですね。

「我ながらナイスアイディア!」っていう言葉は、そっちにかかっとるんだと思います。たぶんキス自体は最初から全然OKなんですよ。主眼はキスじゃなくて、相手が何かしてくれるっていうそれ自体なんですよ。

場所も別の所につれてけと丸投げして、「私が君にエスコートしてもらうの。わお!素敵」というのも、そういう文脈ですかね。

これはクエストなんです。冒険に出る準備が整った。しかも他人に見つかってはいけない、お忍びの出立です。我々民話の研究でさんざんやってきましたね。

私はあんまり民話はやってないですけどね。


二人の位置が直りました。

橘くんからはるかちゃんに寄っています。やはりこうでなければならないんですよ。


「橘くんから私にキスして」「でも、ここじゃ嫌」「途中で誰かに会ったら、キスはナシだから」
全ての要求に叶うべく、橘ははるかの手をとって走り出す。二人が向かうのは学校の外だ。

走る二人を俯瞰で撮ります。とてもロマンチックなカットですね。

手をつなぎましたね。

「僕を信じて、ついてきてください!」の言葉とともにね。はるかちゃんが一番聞きたかった言葉でしょう。だから「うん」て応える時は完全に嫁の顔になってる。


金網の穴を潜り抜けて、校舎の外に出なければなりません。

「崖の上のポニョ」のトンネルのシーンと一緒ですよね。つまりここから先は死者の世界なんですよ。

ほう。

だって11月ですよ。霜月です。こんなに緑が鬱蒼としてるっておかしいでしょ? 産まれる前の世界ですよ。

いや、緑豊かなのは校舎の中だってそうですし、全編通して緑は茂ってますよ。

だったらあれですよ、もうこれ全部の死後の話なんですよ。

うわ、適当!

死後なら納得だあ!


二人がたどりついたのは、校舎外のポンプ小屋でした。

あかんよ、はるかちゃん、それはあかんで!

農業用のポンプですか。ポンプというのは、ピストンの運動で水脈から水を汲み上げるものですよね。その水が大地に撒かれて、土を汚して、種を育てる。

みなまで言うなて! おおはるかちゃん! 「OK、合格よ!」て! その合格通知はあかんで! 違う桜が咲いてまうで!

ポンプというのはまた、井戸の別形態でもありますね。井戸というのは、古来より異界と繋っている場所です。先生の死後説の一つの根拠にはなりますね。

うおお、二人で入ってまうで! 入りよるで! どないしてくれんの!


「へえ~、中はこんな風になっていたんだ。意外と広いんだね」


「はい、意外に」


「…広いんですよね」

こいつを捕まえろ!

アマガミSS全話のなかでも、屈指の不穏なカットです。まあでも、ほんまにやっちゃいかん事はやりませんので。

やらんの?

やりません。安心してください。

そうか。そうですか。…なんや! そういう事なら! なんや橘くん、腰抜けやな! かいしょなしや! がはは!


(……ようし、先輩を小屋に連れ込んだぞ!)

ほんまにやらんの? こんなん言うのに?

やりません。

へえー。……。へえー。

さすがに森島も、ちょっと警戒しますけどね。「急に黙ったら、ちょっと怖いじゃない」って訴えかけます。

黙ってたって、何秒とかですよね。やっぱりこの雰囲気に圧されてますよね。しかし、自分から私びびってますよ言うのはちょっと不用心やなあ。

そこで橘、二人きりになれたのが嬉しくて^^的な弁解をすると、森島は見事に照れて、再び心を許したモードに。いよいよキスにとりかかります。

おおっ、キス……するんですか。いよいよ……。おおっ……、はるかちゃんがこっちを見て……、口がアップになってる。少しその口が微笑んで……。か細い手が……。手……?


「唇はダメよ」

昭和か!

唇はあきません。君ならではっていうおもろいところやないと。


「それとも……やめる?」

やめますか。

そんなんやめへんよ! 決まってるでしょう、絶対やめへんで! いや、人を山崎邦正みたいに!

橘もやめません。森島は、「わかってる、冗談よ」と笑います。

冗談て、この状況自体悪い冗談みたいやのに。

この辺主導権がころころ変わるので面白いですね。橘は文字通り頭を抱えてどこにキスをするべきか必死に思考を巡らせます。


そのとき、橘の脳裏に


犬たちからの啓示が!


「ひ、膝の裏」
「え?」

犬の啓示が。

うおお、天才! 膝の裏って!

これで三話連続犬が助け船を出してくれました。犬が取り持ってくれたような恋愛です。

はるかちゃんの場合は特にそうなんですが、はるかちゃんだけやないんですよね。このアニメ全体で、犬は明らかに呪術的な力を持っています。わしは「犬の力」と呼んでいますが。

猫の場合もありますけどね。とはいえ、どのヒロインも必ず風に髪がなびいて、なんらかの動物にかかわる場面がある。

人間とね、神と、そして自然があるわけです。三つが揃って、調和が生まれる。恋愛が成就するんです。風は神の姿です。犬は自然です。

ヨリシロですね。

それ言うてええんやな?

ヒロインのうち一人だけ、自分のパートで風も犬も出てこない女の子がおります。これはその時に話しましょう。

あと、この回の中で、もう一回犬が出てくる場面があります。そちらもお楽しみに。


「さすが橘くんね。その考えはなかったわ」「どうして膝の裏なの?」
「犬がじゃれてよく舐めたりするじゃないですか」「どうして犬は膝の裏を舐めるのか、犬の立場になればわかるかもしれない」

よく舐めたり、する?

聞いたことないですね。

犬が人を舐めるのは二つの理由があって、口元を舐める時は、子犬が母犬に食べ物をねだる時、転じて甘えている時で、それ以外を舐める場合は人の汗で塩分を取っている時です。なんで膝裏だけそんなに舐める事は無いと思うね。

でも森島は一発で納得してますから、よく舐められたんですよね。という事は、その辺に汗をかきやすかったという事ですかね。

……。

次行きますか。

盛り上がってきた! 盛り上がってきたよ!!


「ほ、ほら、ちょうど子犬っぽい僕ですし!」「さっき先輩も、子犬みたいな目って!」

人としてどんどん成長しているのがわかりますでしょうか。

はるかちゃんの言葉尻捕まいよってね! まあでもええやん! 次行こうや次!


「じ、じゃあ、膝の裏を出さないといけないわね」
「そう、ですね……」

うふほほう! エロいなあ! 建物映すんがエロいわ!


「こ、これでいい?」
「は、はい、バッチリです!」
「い、いつでもどうぞ」

う、うおおおおおん!

先生?

夢乗せーてー! はばたけーよ! 鋭いスイング魅ーせてくれー!

(鳥谷……?)


さあ君が ヒーローだ 橘純一


かっとーばせー たーちばな

かっとーばせー! たーちばな!

っ夢乗せーてーはばたけーよー


チュッ


「……っ!」

行ったあああああああーーーーーーーーー!!!! ラッシャアアアアアアアアア!!!!!!!

Aパート終わり。


アイキャッチ

アン、マ♪ はい、はいはい!


思い思いの昼休みを過ごしている輝日東高校の生徒たち。

一緒に昼食を取る七咲、中多、美也。仲間にお宝本自慢の梅原。噛む噛むダイエットの桜井。森島がいないのを不審がる塚原。

このシーンは絶対必要で、自分ら以外はこんな普通に過ごしてんのに自分らときたら!ってのが良いわけですから。これを入れへんかったらこの話を昼休みにやる意味がないです。

相棒は女の脚を舐めてるというのに、露知らずお宝本でご満悦の梅原はちょっと不憫ですね。

これも青春の過ごし方ですよ。


一方、膝裏キスが続いていた。

目をつぶって耳をすませば、いかがわしさの玉手箱や……。

長いシーンです。20秒くらい続きます。

長いね。ま、ほんまに上手いキスには、長さはいらんのですけどね。

何アピールですか?


おもむろに口の位置を上げていこうとする橘。しかしはるかに制止され、怒られてしまう。


「そこから先は、まだ通行止めなんだから!」

昭和史に残る名台詞やね。

バリバリ21世紀の作品ですけどね。

怒られた橘くんは、犬になりきり「ワンワン」「クゥーン」と鳴いている。気持ち悪い。

でも「どうだったの?」って聞かれると「最高でした!」って答えますからね。ここは笑うところです。

はるかちゃんの反応がまたよくてね。「違うわよ、ワンちゃんの気持ち!」ってね。


「違うわよ、ワンちゃんの気持ち!」

ここですか。

ワンちゃんどうでもいいですよね。「そういう建前だったでしょ!」って顔ですよね。一通り終わった後に、こゆ生っぽいやりとりを入れるんがええですねえ。

建前が完全に飛んでいた橘は、あとで報告しますってその場をしのぎます。その後報告する事は永遠に無いんですが。

されても困るしね。


ラディカルな一時を過ごし、二人は昼食へと戻っていくのだった。

こうして膝裏キスのシークエンスは終わりです。いかがでしたでしょうか。

プロップの昔話分析を思い起こしてみましょう。

                   / H   I \
   A B C ↑ D E F G     J     K ↓
                   \ M   N /

ウラジミール・プロップによる、全ての魔法昔話に共通する機能の継起順序(一部)

プロップは、ロシアの魔法昔話について、あらゆる昔話に不変の機能がある事、その機能は有限である事、そしてその順序が同一であるとしました。

ほんとはもっと長いんですが、ここでは主人公の出発(↑)とその帰還(↓)に焦点を当てて、その後ろとかは端折ってあります。それぞれアルファベットの表わす機能をざっくり述べるとこうなります。

A主人公の不幸、または欠如
B不幸・欠如を解消するための手立てが提案される
C行動の開始
主人公の出発
D魔法の力を得るための試練
E試練に対する主人公の反応
F魔法の力の獲得
G主人公の移動
H闘争の発生
I主人公の勝利
J主人公に印がつけられる
K不幸・欠如の解消
M難題の発生
N難題の解決
主人公の帰還

順に当てはめていきましょう。物語のあらゆる機能はAに始まってKに向かうものです。欠如の発生とその解消ですね。ではその欠如とは何か。はるかちゃんとキスがしたい、ですね。

森島はそのままではキスを拒みますが、どっかにつれてってくれれば、してもいいと提案(B)します。橘はその提案に乗る(C)。

無事に欠如を解消するためには、魔法の力が必要になります。ここでは犬の力ですね。犬からの啓示をうけ、犬になるための力です。

魔法の力を得るためには、試練に打ち勝たなければなりません(D)。それは誰にも見つからない事。そしてその魔法の力に反応がなければなりません(E)。

校舎外に出る時に、金網の穴を潜りますよね。潜る時に四つん這いになります。四つん這いというのは犬のポーズですよね。

学校から、金網の穴を潜り、学校の外に出ます。二つの世界の間を移動するわけですよね(G)。ポンプ=井戸によって世界の境が切り替わっている事が暗示される。

目的地に辿りついた時、真の闘争(H)、または難題(M)が発生します。「唇はダメよ」ってやつですね。これを解決するために、犬の力が必要になる。

まずは犬からの啓示。それから、犬になりきること。それによって膝の裏という回答(N)を出し、森島へのキスを実現(K)する事ができる。

何から何まで図式通りですよね。膝裏キスのエピソードは、形式的には完全に魔法昔話、つまりヒーローによる冒険の物語なんです。

それがどういう意味を持つかですよね。

もちろんです。こうこういう形式に当てはまる、というのは単なる指摘ですから。問題は、なぜそのような形式を持つエピソードが、この場所に挟まるのかという事です。

何故二人が冒険に出る必要があったか、という事ですね。

幸い、二人の話はまだ続くわけですから、その回答は先の筋を追いながら考えていきましょう。


夜。自宅のこたつに籠もって、昼の出来事を思い返す橘。
気持ち悪い笑顔を止める事ができない兄に、妹は人間性の故障を感じとる。


「お母さん! にぃにが壊れたあ!!」

おかんとか居ったんや……。

声も姿も出てこないですけどね。そういう妄想なのかもしれません。

せつない妄想やね。しかし、ほんまに親の影が薄い家庭ですな。

登場人物全体的にそうですね。姉やら弟やらが出てくる事はあっても、親が出てくるのはまずない。一人だけ例外がいますが。

同じ恋愛を扱っても、たとえば少女漫画の構成法とはその辺が一番違うかもしれませんね。そういう意味で唯一の例外、棚町薫ちゃんは興味深いんですが、その話は彼女のパートまで待ちましょう。


もう一度森島先輩の膝裏にキスを!という欲求から逃れられない橘。
所かまわず本人にキスをねだり続け、しまいにはキレられる。

病院行ったほうがええね。

こたつでも、風呂でも、ベッドでも、道でも、学校でも妄執が去る事がありません。神経症の症状ですよね。

このノートの字もちょっと頭やんでる人の字よね。カクカクして。しかし同じ事もう一回やって欲しいねんな。

単なるキスではなく、膝裏にキスがしたいんですね。Aパートでも眉毛にキスしてくれ! ゆう事やったし、この性癖はちょっとひっかかりますね。


「お願いします!」
「お願いします!」
「お願いしまーす!」
「お願いします!」

しまいにはキレられます。

これ、もうデートDVですよね、一種の。まだキレ方が優しいですよ。「もー!」言うてるだけですから。



子犬の話と偽り、響に橘のしつこさを相談するはるか。
しかし、響ははるかの嘘をすぐに見破ってしまう。彼女が確かめたいのは別の事なのだ。

この先、この回で最も重要なシーンです。

黒電話に座布団に、はんてん……

洋風で屋敷然とした森島邸に対して、おもいっきり和風で、実家! という感じに振ってますよね。でも黄色のパジャマはかわいいと思います。

橘のせがみ立てにほとほとに困ってしまった森島は、電話で塚原にそれとなく相談しようとします。このような相談が今までいくつもあったんでしょうね。

わざわざ座布団用意してあるくらいですから、しょっちゅう長電話してるんですよね。他愛のない話から、こういう悩みの相談、忠告、助言、または叱咤が、何回も何回もあったんだろうと思います。

そのままの形では相談しないんですよね。子犬の話という事でごまかそうとします。そういえば告白されたという事も言っていないんでした。恋愛の相談だといつもこうなのか、橘だけの特例なのか。

どういう話の切り出し方したんやろね。「執拗に膝裏を舐めてこようとする犬がおる……」とでも言うたんでしょうかね。


当然塚原には通用しません。余裕の表情。

ところで、犬の鳴き声が聞こえましたでしょうか。ここで犬が鳴いているんですよ。

鳴いてますね。家の外から。塚原家の飼い犬なんでしょうかね。

その辺は手掛かりなしなので、わからないんですが、もし飼い犬だとすれば、はるかちゃんと響ちゃんもまた、犬を通じて知り合って、仲良くなったのかもしれない。そういう想像が広がりますね。

少くとも犬の飼い方は知ってるんですよね。「調教する時の有効な手段」をレクチャーしているわけですから。

いい……ドキンとする……。もっと、もっとゆっくり ち ょ う き ょ う と発音してほしい…… 。

この発言には森島もたじろぐ。「動物じゃないんだから!」と、自滅してしまいます。

一回乗って、その上で突っついて自滅させるんですよね。多分、何回もこういうごまかし方されてたら、こういうのは白々しくて出来ないと思う。

という事は、こういう隠し事は初めてなんですね。塚原にも隠しておきたい事ができた。

マジ恋だから隠したいってのもあるんですけど、肝心な事を自分で考えたいんですよ。それを響ちゃんがどう受け取るか。だからこの次の展開があるんですよ。

塚原の方から、一歩踏み込んでくるんですね。「本当に相談したいことって、その事なの?」と。森島は虚をつかれる。


(響)「素直に言いなさい。……ちゃんと聞いてあげるから」


持ち手を変えます。

こういうのちゃんとしてるんですよ。こういうのちゃんとしてるから、ちゃんとしてるんですよ。顔を見せないのがまたいいんですよ。

森島が本当に抱えていた悩み事は何か。


「と、年下って……難しくない?」
「年下が難しい?」
「その、何ていうか……年下の男の子に甘えたら、変かな。嫌われない、かな」
「なるほど……。そういう事ね」
「そ、そういう事よ! ほら、あの子からは、その……なんていうか」
「はるか」


「な、何?」


「思いっきり行きなさい!」

思いっきり甘えにいけと。ごろにゃーんと鳴いてみろと。

私なんかは何回見てもジーンときちゃう場面です。ここは、響ちゃんが、はるかちゃんから離れていく場面なんですよ。

保護者としての役目を終えるんですね。そして、森島を自由にする。

このステップは、この物語上、絶対に必要なものです。そもそも、塚原響は何者でしょうか。橘という主人公がいて、はるかちゃんという相手がいますよね。でも、物語というのはそれだけでは不十分です。

主人公のジャマをするものと、助力するものが必要ですよね。

そして相手側にも、その相手を差し出す側がいて、それを受け取る側がいる。あらゆる物語は、この六つの項がどのように力を及ぼし合うのかという運動の様態です。

これを理論としてまとめたのが、グレマスの行為項モデルです。

 送り手 → 対象(客体) → 受け手

         ↑

 補助者 →  主 体  ← 反対者

A.J.グレマスの行為項モデル

主体というのはもちろん橘くんですよね。求められる対象は森島はるかです。周りを埋めていきましょう。

橘くんの脚をひっぱるのは、二年前に失恋をしたという心の傷ですよね。補助者というのが塚原になるでしょうか。

いや、響ちゃんは働きかけるのは、専らはるかちゃんに対してであって、橘くんではありません。橘くんを補助するのは、先も言ったように風である神、そして犬の力です。神(GOD)をひっくり返すと犬(DOG)になるって話、したっけ?

それは……言ってはいけないことでは……。

 送り手 → 森島はるか → 受け手

         ↑

 GOD=DOG →  橘純一  ← 恋愛の失敗

「アマガミSS 森島はるか編」の行為項モデル(試)

グレマスのモデルでは、補助者と反対者はいてもいなくても良いとされます。重要なのは相手側の送り手と受け手です。送り手に相当するのは塚原響ちゃんです。

送り手というのは、最も超越的な立場にいるものですよね。話自体の流れを決定するものです。受け手は誰になりますか。

それは橘くんです。主体と受け手を兼ねています。

 塚原響 → 森島はるか → 橘純一

         ↑

 GOD=DOG →  橘純一  ← 恋愛の失敗

「アマガミSS 森島はるか編」の行為項モデル(試2)

「塚原響 → 森島はるか → 橘純一」。これが「アマガミSS 森島はるか編」のもう一つのプロットです。

この場面で、塚原から橘への受け渡しが行なわれているんですね。

言いたい事言え、と言われて、年下に甘えたら変かな? という相談でした。これは、嘘ではないけど、問題の表層にすぎません。

森島の抱えている問題とは何か。森島の内面に未熟さがある事、その未熟さが人を特別に傷つけてしまう事、それによって森島の中に禁忌ができた事については、第2話のレビューで述べましたね。

その未熟さを保護し、時には抑圧し、面倒を見てきたのが響ちゃんである事についても述べました。

甘えていいか? という質問は、その未熟さをさらけ出していいか? という事ですよね。響以外の人物に。響の管理できないところで。

それによってひどい事にならないだろうか。「嫌われないかな?」てのは、そういう意味ですよね。これは重要な台詞です。今までこんなん言った事ない。そして本当は、これを一人で考えようとしていたのです。

これを先回りして、「思いっきり行きなさい」と、背中を押すわけですよね。いとも簡単に、最初からそうなる予定だったかのように。

第2話の終盤で、はるかちゃんが自分の禁忌を象徴的に脱ぎ捨てた時点で、こうなる事は決まっていました。そこから、この電話のシーンに至るまで、間に何が起こったか。

冒険ですね。

ようやくあの話の意味がわかってきましたね。あれは橘くんのイニシエーションの話だったのです。響ちゃんからはるかちゃんを引き継ぐ準備がされていたのです。

冒険に行って勝って戻り、宝物を継承される。図式としては揃っていますね。


響ちゃんははるかちゃんの保護者です。しかし、いつまでもそうではいられない。第一には、後のパートでわかりますが、進路が別々です。しかし、どの道一生の面倒は見られません。そんなのは不可能です。

森島が変わらなければならない。あるいは、せめて自分に代わる伴侶を見つけだしてあげなければならない。

そこで橘くんが出てくる。もちろん、響ちゃんは、橘くんの事をろくすっぽ知りませんよ。でも、こういう形式の流れを経ているから、橘に任せてみようかという回路が可能になるのです。

「大丈夫。安心していいわ。思いっきり橘くんに甘えてみなさい」と、こうなります。引き継ぎが完了する。

それが響ちゃんの愛であり友情であるのです。この回のタイトルは「ヤキモチ」でした。ヤキモチというんはもちろん嫉妬の事です。しかし、そもそもなぜ嫉妬する事を「やく」というのか。

小学館「日本国語大辞典」第二版から、「焼く」の用法の歴史を引いてみましょう。

(心の働かせかたを比喩的にいう場合)

1. 心を悩ます。胸をこがす。

  • 万葉〔8C後〕七・一三三六「冬ごもり春の大野を焼く人は焼きたらねかも吾が情熾(やく)〈作者未詳〉」

2. 種々に気を配る。あれこれめんどうをみる。

  • 虎寛本狂言・止動方角〔室町末~近世初〕「おのれが世話をやかするに依て落まい馬にまで落る」

3.(「妬」とも書く)嫉妬する。悋気する。

  • 浮世草子・新竹斎〔1687〕四・一「だみたる恋を柴や町、やかるるたねと知ながら、猶もえくゐの燃やすき」

まず悩みで胸を焼く、という用法があった。8世紀のあたりですね。それから室町になって、気を配ったり面倒を見たりという意味が出てくる。手を焼く、の方ですね。

嫉妬としての用法が加わるのは江戸以降、17世紀に入ってからですね。

ヤキモチ=焼く気持ちというのを、もっと広く捉える必要があるんですよ。はるかちゃんが自分の未熟さに胸を焼いている事、響ちゃんがはるかちゃんにあれこれ手を焼いている事。ヤキモチというのは、そのトリプルミーニングです。

なるほど。私はてっきり、橘と森島のラブラブっぷりに、我々がヤキモチを焼くからという意味だと思ってました。

それだ!!


塚原にありがとうと伝え、電話を切る森島。「ごろにゃーん、かあ……」と、ちょっとうずうずしています。

ここさ、ありがとう言うていきなりブチって切ってるんだけど、あんな急に切ってよかったんか? 電話の向こうで響ちゃんが「!?」って顔してたらおもろいよね。

さて、こうやって引き継ぎは終わりました。この後森島と塚原が同じ画面に映る事はありません。上の「お願いします!」のカットで最後ですね。


再び輝日東高校の生徒たちの日常。学園祭の準備が本格的に始まっていた。

担任と話をしている絢辻、教室で田中とダベっている棚町、ダイエット本を読む桜井、縄跳びで遊んでいる美也と中多。学際の準備を見ている橘。これはロボットの脚ですかね。

様々なセックスのコノテーションに満ちている今回のアマガミSSですが、この男子生徒の動きが一番モロです。見逃した人は見返してみてください。


ぼんやりしている橘を後ろから狙うはるか。狩りの時間だ!


「えーい!」
「ごろにゃーん!!」
「にゃーん!」
「にゃーん!にゃーん!」


「何してるにゃーん?」
(先輩こそ何してるんですか、と言われて)「ん? にゃんにゃん攻撃?」
「まいったか!にゃんにゃーん!」

にゃんにゃん攻撃。

うおおお、か、かゆい!

犬になった橘に対して、猫になった見立てなんですが、見立てはさておき、これは引きますね。

自我を解き放てたはるかちゃんは、こういう事がしたかったのか……。

後ろで「何やあれ!」って指さしてる生徒が、いい味出してますね。

輝日東高校の生徒たちは、ほんと素直でいい子たちばっかですよね。

このように自由を爆発させた森島。橘に「どうしたんですか?」と言われ、一瞬「え、嫌だった?」とひるみます。

まだちょっと怯えがあるんですよね。でも橘くんがむしろ嬉しい! バンバンやって! と言うんで、「すっきりした!」と喜びます。よかったですね。

よかったですね。


すっきりしたらお腹が空いてきたはるか。しかし、学食のメニューはどれも食べ飽きているのだった。
そこで自分に任せろと言いだす橘。「刺激的なお食事をご用意いたします!」と請け負う。

思い出したかのように自分から何かやってくれるんですね。

甘えた盛りのはるかちゃん、この提案にはキュンキュンです。

学食へ向かう二人。テーブルでメニューを待つ森島に橘が差し出してきたのは、ただの塩ラーメンでした。

当然、どこが刺激的なんや! という話になります。で、橘くんの返答がこちら。


「刺激的なメニューなんて、今からじゃとても間に合いません。ですからメニューではなく、状況を刺激的にするんです」

コンサルみたいな言い回しをしよるんですね。

見た目普通の題材に対して、とにかく異様なアプローチから攻めていく。これはアマガミSSの作劇術そのものですよね。全シリーズの中で、唯一メタ視点の目配せのあるやりとりです。

橘の提案は、誘拐犯にさらわれた「つもり」になってみよう、というものです。

両手を縛りあげられ、飯もナシに二日経っているところを、犯人の一味からラーメンが与えられると。

わざわざ伸びるものを与えられると。で、人質の手を自由にするわけにはいかんから、縛ったまま食べさせてあげると。

ご飯を食べさせる、というのは、それだけで象徴的な行為ですよね。そこに、更に犯罪的な背景を与える、というのを、二人で共同してやる、というわけです。すごく捻じ曲がってて、面白いですよね。

この提案に森島は、橘もビックリするくらいノリノリ、話始まって以来一番の興奮ぶりを見せます。

馬跳びとプロレスで大喜びの人に、ごっこ遊びしよ言うてるわけですからね。乗らないはずがないです。

では、見ていきましょう。


「食事?食事なの?!」
「ああ。しょうがねえから食わせてやるよ」
「お願い、はやく!」
「待て待て、熱いんだから少し冷ますんだよ」
「意地悪しないで!」

ここで見るのを止めた知り合いを私は知っているんですけど、どうせ後ちょっとですから、最後まで見ましょう。

目を瞑って聞くと、声優ってえらいなーと思いますよね。


「ほうら、まずはスープからだ」


「んっ、ふああ、美味しい……」

ダブルミーニングの話、したっけ?

こんな絵づらにしゃべりを付け加えていって、何の意味があるのか……。

いやいや、わしらがやらねば、誰がやる!


「お願い、もっと、もっと頂戴!」
「慌てるな。慌てるな。ちゃんと冷まさないと火傷しちまうぜ」
「でも、早く食べたいの……」
「まったく、いやしんぼうだなあ」

言ってみてー。「まったく、いやしんぼうだなあ」って言ってみてえー。

二人の世界に入るために、Aパートでは誰からも見られてはいけませんでした。塚原との電話を経て、公の中で二人の世界を楽しむ事ができるようになります。

言ってみたいよぅ!


「何ですか?あれ」
「はるかが橘くんに甘えてるのよ」
「あれでですか?」
「邪魔しちゃ悪いわ。私たちは退散しましょ、七咲」

バッチリ見られていました。

ちょっとせつない場面ですよね。これ、響ちゃんは全然平気なんです。だから余計に。

甘えてるんだよ、という言葉に、「あれでですか?」っていうのは、まあ普通そうだわなと思いますよね。

普通はそう思いますね。でも、ここまでついてきた皆さんなら、響ちゃんの見方こそが正しいってことがわかるはずです。

塚原は七咲とその場を去ります。響の保護が森島から七咲に切り替わったんですね。

七咲もまた、塚原の引き継ぎを受ける存在なんですよ。森島はるか編と七咲逢編はちょこちょこ対応しているんです。ラーメンも出てくるし。

あのラーメンの事を考えると、私は今から嫌な感じがしますね。


一日の終わり。橘の事を考えては、声のならない声をあげ、脚をバタバタさせて喜ぶはるか。
「ねーちゃんうるさいー!」「あ、ごめーん。さとしー」

森島はるかの弟、さとしです。声のみの登場。ここだけ。

スタッフロールにも出さないなら、そもそも出さなきゃいいのに……。可哀想に……。


エンディング

ようやくこのカットが出せますね。

こうしてみると、よくもまあ、あれだけの事で済んだなあ……。

こうして第3話が終わりました。どんなもんだったでしょうか。

いやあ、盛り沢山じゃないですか。キスとかてんやわんやに隠れて、色んな意味で、やる事全部、一旦終わってるんですよね、ここで。

冒険があって、イニシエーションがあって、継承があって、二人の世界が始まる。ここで終わっても良さそうなくらいですね。

しかし終わらない。という事は、まだ足りてない事があるんです。それが何なのかが、次回のお話になります。


次回予告

メインヒロインとは別に、他パートのヒロインとの絡みを最後にまとめようと思ってるんですが、なかなか難しいですね。

だいたいこの辺りまでくる時に、力尽きてますからね。

まあ、埋め草やから重要やないんやないか、と言われると、なかなかそんな事もないんで、なんらかの形で振り返れるようにします。

次回もよろしくお願い致します。

森島はるか編 最終章「レンアイ」